- 英文法がなかなか頭に入らない…
- 英文法が合っているか分からず、自信をもって英会話できない
このように文法が原因で、TOEICの勉強につまづいたり、うまく会話できないという方は多いでしょう。
英文法を難しく感じる理由の一つとして、英語という言葉のルールを覚えようとしていることが考えられます。
もちろんルール自体はありますが、ネイティブはルールを意識して話しているわけではありません。
実際、私たちも日本語を話すときに、日本語のルールを気にしていないでしょう。
そこで英文法を身につけるためには、ネイティブの感覚を知ることが大切です。
今回は、そんなネイティブの感覚についてと、その感覚を身につけながら英文法を学べるおすすめの参考書『一億人の英文法』について徹底解説します。
出典:Amazon
Contents
ネイティブの感覚を知る意味
日本の学校で文法を勉強する際は、文法の形と意味を丸暗記しますが、本来はネイティブが英文を作る感覚で捉えることの方が大切です。
そこでまずは、なぜイメージが大切なのかということについて解説していきます。
英語と日本語は別物
まず、英語は日本語とまったく違う言語であり、単語の持つニュアンスも異なるので、英語を日本語へ完璧に翻訳することはできません。
そのため、単語に対する日本語訳を丸暗記したり、英文を日本語に訳して理解するのではなく、単語の持つイメージを知って英文を英文のまま理解することが大切であり、それにより英語という言語をより使いこなすことができるようになります。
イメージ (感覚) で理解する
英文を英文のまま理解するには、英文を英文のまま理解しているネイティブを真似する他ありません。
ネイティブがどのような感覚で単語の意味を捉え、文を作っているのかを理解すればいいのです。
例えば、現在完了形という文法がありますが、これを学校では以下のように習うと思います。
- 完了・結果 「~したところだ」
- 継続 「~している」
- 経験 「~したことがある」
これらをいちいち
“have + 過去分詞” は、「~したところだ」 という意味もあったな
と考えていては、うまく使いこなせませんし、コミュニケーションがぐだぐだになってしまいます。
しかしネイティブのように、現在完了形を 「過去から現在に迫ってくる」 というイメージで理解できれば、現在完了形がどうして 「完了・結果: ~したところだ」、「継続: ~している」、「経験: ~したことがある」 という意味を持つのかも同時に理解できます。
文法は意味ではなく、イメージを理解することで実際に使いこなせるようになるのです。
一億人の英文法について
英語をイメージで捉える大切は分かっていただけたと思うので、ここからは、そのイメージを紹介・解説している & 話すための英文法が学べる『一億人の英文法』の内容と特長を紹介していきます。
出典:Amazon
大人気教師 大西先生
始めに著者の大西 泰斗 (おおにし ひろと) 先生について紹介します。
大西先生は、オックスフォード大学 客員研究員を経て、東洋学園大学 グローバルコミュニケーション学部で教授をされている言語学者で、英語をイメージによって分かりやすく学ぶ方法などを研究されており、多くの著書がベストセラーとなっています。
解説が分かりやすいのはもちろん、ユーモアセンスもある方で、私が大好きな英語教師の一人です。
内容と特長
内容は、タイトルにある通り英文法について書かれているのですが、他の参考書のように受験の突破が目的で 「和訳ができれば良し」 という考え方ではなく、「話せる英語を最速で達成する」 ことを目的としています。
日本人でもネイティブの言語システムを理解できるように作られているので、英文法を感覚的に理解することができるのです。
具体的にどんな感じなのか、例としてCHAPTER.0 「英文法の歩き方」 から英語で話すための4つ必須文法事項の内、
- 基本文型:すべての英語文を形作る4つ形
- 修飾方向:各部の修飾を行う2つの修飾方向
- 配置転換:特殊な意図・感情を込めるための、表現の配置転換
- 時表現:文内容がいつのことであるのかを示す時表現
最も重要な ①基本文型 を少しだけ紹介します。
基本文型
大西先生は、本書で 「英語は配置のことば」 と記しています。
日本語は 「~は」 や 「~を」 などの助詞が文の意味を作るので、配置によって意味は変わりません。
- 彼は車を運転します。
- 車を彼は運転します。
- 運転します。彼は車を。
どれも同じ意味で通じますよね。
これに対し英語は配置によって意味が変わってしまいます。
- He drives a car. 「彼は車を運転します。」
- Car drives him. 「車が彼を運転します。」
- Drive he a car. 「???」
これが、英語=配置のことばと言われる理由です。
場所と意味がしっかり結びついています。
そしてどのような配置の文なのかを決める 「設計図」 となっているのが、基本文型です。
基本文型には大きく4つの種類があります。
- 多動型 [SVO]
- 自動型 [SV]
- 説明型 [SVC]
- 授与型 [SVOO]
この基本文型によって文全体の意味が決定します。
ネイティブはまずこの基本文型の中から、自分の話したい内容に合ったものを選びます。
そして、後はその配置通りに主語や動詞などを置いていくだけ。
「基本文型を選び、その設計図通りに表現を置いていく」
これがネイティブが英文を作る時の感覚です。
出典:Amazon
大西先生の他の教材
最後に、英語ネイティブの感覚を教えてくれるカリスマ教師・大西先生のその他の教材も紹介しておきます。
ハートで感じる英文法
出典:Amazon
こちらは大西さんが出演されていたNHKの教育番組が元になった本です。
紹介した『一億人の英文法』のエッセンスが抽出されていて、比較的短期間で英語の基礎を習得することができます。
『一億人の英文法』は非常に濃い内容ですので、そこまでがっつり学ばなくていいという方にはこちらの方がおすすめです。
NHKラジオ英会話
昨日の収録後♪
また楽しい内容でしたー!
いつか収録様子の動画も撮りたいなーwww#ラジオ英会話 #NHK #nhk語学 #英語 #英語学習 #英語勉強 #英語好き #秋乃ろーざ #大西泰斗 @HIROTOONISHI pic.twitter.com/5OGpANI2EA
— 秋乃ろーざ (@akinoroza) December 1, 2018
NHKラジオで放送されている英語講座はたくさんありますが、その中でも抜群の人気を誇るのが、大西先生が講師を務めるこのラジオ英会話です。
ちなみに、紹介した2つの参考書のもう一人の著者ポール・マクベイさん (画像左) も、このラジオ講座を担当しています。(大西先生とはかなり付き合いが長いそうです)
この講座では、中学校や高校で習ような 「読むための英文法」 ではなく、「話すための英文法」 が学べるので、今まで学校で習った文法が 「そういうことだったのか!」 と理解できるところが人気の理由です。
また大西先生のユーモアセンスも存分に光っているので、ぜひ一度聴いてほしい講座です。
NHKラジオなので、どれだけ聴いても無料です!

まとめ
いかかでしたか。
今回は話すための英文法をイメージ (感覚) によって身につけることができる『一億人の英文法』について解説しました。
日本の英語教育は、受験のための内容であり、勉強しても会話ができるようにならないのが問題点です。
しかし大西先生の教材を使えば、ネイティブの方がどのような感覚で英語を話しているのかを理解することができます。
ぜひ今回紹介した教材で、話すための英会話術を身につけてみてください!