新卒採用において適性検査は、面接に呼ぶ人を絞るための 「足切り」 の意味合いが強く、ここを通過できないとアピールの場すら与えられません。
そのため適性検査は最初の難関とも言われ、
- 適性検査によく落ちる…
- 具体的な対策方法が分からない
といった悩みを抱える就活生も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな適性検査について、落ちる学生に欠けているポイント解説を交えながら、「具体的にどうやって対策すればいいのか」 というところに重点を置いて説明していきます。
適性検査は主に3社が制作
「適性検査」 と一言で言っても様々な種類がありますが、そのほとんどが以下の3社が制作しているものです。
制作会社 | 名称・形式 | 形式の説明 |
リクルート |
SPI (テストセンター) |
専用会場のPCで受検 |
SPI (ペーパーテスト) |
企業にて紙で受検 | |
WEBテスティング (自宅受検) |
自分のPCで受検 |
|
SHL | 玉手箱 (自宅受検) |
自分のPCで受検 |
C-GAB (テストセンター) |
専用会場のPCで受検 | |
CAB (ペーパーテスト) |
企業にて紙で受検 (マークシート) |
|
GAB (ペーパーテスト) |
企業にて紙で受検 (マークシート) |
|
Web-CAB (自宅受検) |
自分のPCで受検 | |
Web-GAB (自宅受検) |
自分のPCで受検 | |
ヒューマネージ | TG-WEB (自宅受検) |
自分のPCで受検 |
TG-WEB (テストセンター) |
専用会場のPCで受検 |
上の表のように、1つの会社が複数の適性検査を企業側に提供していますが、それぞれ受検の仕方や出題される問題に違いがあります。
それぞれの特徴については後述するので、ここでは 「たくさん種類はあるけど、要は3社が強い」 ということが分かればOKです。
なお新型コロナウイルスの影響で23卒の就活生は、ほぼ100% 「自宅受検型」 を受けることになると思うので、上の表で色をつけているところを中心に対策していく必要があります。
適性検査=能力検査+性格検査
一般的に適性検査は、以下のように能力検査と性格検査から成り立っています。
- 能力検査
→中学~高校レベルの数学や国語、企業によっては英語の問題を解く
- 性格検査
→質問に対して、自分に当てはまる選択肢を選択
能力検査
能力検査は、
- 志望企業が採用している適性検査を調べる
- その適性検査の問題集を買って問題を解く
という順番で対策するのが、一番効率的で効果的です。
それでは、ここからは①→②の流れに沿ってそれぞれ解説していきます!
ちなみにインターネットには、適性検査の練習問題が載っていたり、模擬テストを受けられるサイトもありますが、問題数や受検期間に制限があるので、問題集をマスターした後に余裕があれば利用してみましょう!

①志望企業が採用している適性検査を調べる
既にエントリーしていてメール等で適性検査の案内がきている方は、見分け方があるので、以下を参考にしてみてください。

一方、まだ案内がきていない or エントリーしてない という方は、ワンキャリアの各企業の 「選考ステップ」 のページや、「企業名 適性検査」 で検索すると、過去にその企業が利用した適性検査が分かるので、そちらを参考にしてみましょう。
\ワンキャリアの 「選考ステップ」/
出典:ワンキャリア (トヨタ自動車)
なお過去に利用したといっても今年も利用するとは限らないので、その点は注意が必要です。
②その適性検査の問題集を買って問題を解く
対策する適性検査が分かったら、次はその適性検査に合った問題集を購入し、問題を繰り返し解くことでマスターしていきます。
なぜ繰り返しとくかというと、1周やっただけだと頭に入っていないことが多く、本番で
- やった記憶はあるけど分からない
- 解くのに時間がかかって、最後まで終わらなかった
ということになりかねないからです。
と言っても、問題集も色々なものが売られていて、どれを買えばいいか迷われるかと思います。
私が使ってみていいなと思った問題集は2種類あり、「本番までどのくらい勉強期間があるか」 という基準でどちらを買うか選ぶというスタイルがおすすめです。
適性検査の受検まで2週間以上あって比較的余裕のある方は、SPIノートの会の『これが本当の〇〇』シリーズ [左側] を、
2週間未満の方は、就活ネットワークの『〇〇完全対策』シリーズ [右側] がおすすめです。
↓ ここでは優先して対策すべき 「自宅受験型」 の適性検査の問題集を掲載しています。
WEBテスティング (SPIの自宅受験型) |
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Amazon 楽天 | Amazon 楽天 |
玉手箱 | |
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Amazon 楽天 | Amazon 楽天 |
Web-CAB・Web-GAB (CAB・GABの自宅受験型) |
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Amazon 楽天 | Amazon 楽天 |
TG-WEB | |
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![]() |
Amazon 楽天 | Amazon 楽天 |
落ちないためのポイント
能力検査で落ちないようにする方法は単純明快。
先程も述べましたが、とにかく問題集を何回も解きましょう。
能力検査は、対策すればするほど高得点がとれるテストなので、周りの就活生と比べて点数を落とさないようにするには、周り以上に真剣に対策する必要があります。
よく 「2.3回は解きましょう」 と言われますが、私の場合は5回以上繰り返し解いて対策しました。
適性検査をすべて通過するには、トップの大学のトップの学生以外は、そのくらいやらないと通過できません。
なお対策しなかった (できなかった) 適性検査に関しては、私の場合、ほぼすべて落ちました 笑。
それだけ対策した人が勝つテストということです。
みなさんも時間が許す限り、何回も解き直して、正答率と解答スピードを通過レベルまで持って行きましょう!
性格検査
性格検査は、企業側が 「この学生はウチの企業に合っているか」 という視点から職務や組織風土を測り、「純粋にどんな性格なのか」 という視点から性格や価値観を測っていますが、実際の内面なんて面接などで直接コミュニケーションをとらないと分からないものなので、性格検査が原因で落ちることはないと言っていいでしょう。
しかし、人事からの印象が悪くなる 「やってはいけない回答」 もあり、それをやらないよう意識する必要はあります。
落ちないためのポイント
それが以下の3点です。
- 回答に矛盾がある
- 回答に時間がかかり過ぎている
- 企業が求める人物像とかけ離れている
①回答に矛盾がある
性格検査には、表現を変えただけのまったく同じ意味の質問が出てくることがよくあり、そこで異なる回答をすると、「適当に回答しているのではないか」、「ウソをついているのではないか」 と判断されかねません。
例えば、以下のような質問です。
- 会議では自分から意見を言う方だ
→あてはまらない - 話し合いでは積極的に発言する
→あてはまる
そのため質問に対して正直に答えるのが、結果的にはベストな対策方法と言えるでしょう。
ウソの回答をすると、例え適性検査ではボロが出なかったとしても、面接でその矛盾を見抜かれてしまいます。
なお正直に答えたら、一見矛盾した回答になってしまうな質問もあり、以下のように心配される方も多いようですが、
例えば私は「努力してどうにかなるものは続けるけど、明らかに無理そうだったらスッパリ諦める」という性格なんです。その場合は性格診断で、「粘り強い」「諦めることは肝心だ」の両方にイエスを付けると嘘をついていると判断されてしまうんですよね!?(>_<;)
出典:教えて! goo
人間の性格は単純なものではなく、その点は適性検査側も企業側も分かっているでしょうから、あまり気にする必要はありません。
②回答に時間がかかり過ぎている
性格検査には制限時間が設けられていることがよくありますが、なるべく全問に回答することを心がける必要があります。
未回答が多いと正しい診断結果が出ませんし、「真剣にやっていないのではないか?」 という印象を持たれる恐れもあります。
回答には悩みすぎず、正直に直感的に答えましょう!
③企業が求める人物像とかけ離れている
企業側は、自社とマッチしているかを見ているわけですが、協調性が最も重視されるような企業で、自己中であることを示す回答をしてしまうと、「この学生は入社してもうまくやっていけないだろうな」 と思われてしまいます。
そのため企業研究をしっかり行って、企業の求める人物像を頭に入れて答えるのも大切なことです。
では、「企業の理想に合わせる」 と 「正直に答える」 どちらを選ぶべきかという話ですが、仮に
本当は〇〇だけど、この企業は△△な人を求めているだろうから、△△と回答しよう
という風になるのであれば、その企業や業界はあなたに向いていないのかもしれません。
結論、事業内容や社風が自分に合った企業にエントリーして、性格検査には正直に答えましょう!
現在、入社3年以内の若者の離職率が約3割と、学生と企業のミスマッチが凄まじいことになっています。
なので、みなさんは先入観やイメージで決めつけずに、企業と自分のことをしっかり理解した上で、企業にエントリーしましょう!
まとめ
今回は、適性検査の対策方法について、能力検査と性格検査に分けて解説してきました。
まとめると、以下のようになります。
- 能力検査:問題集を何回も繰り返し解く
- 性格検査:自分に合った企業を見つけて、正直に答える
はっきり言って適性検査は対策さえすれば、誰でも通過できるので、絶対に対策を怠らないようにしましょう!
みなさんの志望企業の内定を願っています!