新卒採用で利用されるWebテストは、SPI・玉手箱・TG-WEBの3つが主流ですが、その中でもシェアNo.1なのが、SHL社が制作している玉手箱です。
玉手箱と言うと 自宅受験型 (=自分のパソコンで受検) のWebテストを指しますが、2013年から 会場受験型のC-GAB (=テストセンターのパソコンで受検) も始めています。
出題される問題の範囲にそれぞれ違いがありますが、新型コロナウイルスの影響で23卒の就活生は、ほぼ100% 「自宅受検型」 を受けることになると思います。
問題構成としては、能力検査 (≒学校の試験) と性格検査 (≒心理テスト) があり、能力検査では計数 (≒数学) ・言語 (≒国語) ・英語 (英語の検査の有無は企業によります) が出題されます。
玉手箱の大きな特徴は、計数・言語・英語それぞれ1種類の問題のみがひたすら出題されるという点です。
例えば、計数の1問目が 「図表の読み取り」 であれば、計数問題は最後まで 「図表の読み取り」 しか出題されず、言語の1問目が 「論理的読解」 であれば、言語問題は最後まで 「論理的読解」 しか出題されません。
科目名 (能力検査) | 問題数 | 制限時間 | |
計数 | 四則演算 | 50問 | 9分 |
図表の読み取り | 29問 | 15分 | |
表の空欄の推測 | 20問 | 20分 | |
言語 | 論理的読解 | 32問 (8長文×4問) |
15分 |
趣旨判定 | 32問 (8長文×4問) |
10分 | |
趣旨把握 | 10問 | 12分 | |
英語 | 論理的読解 | 24問 (8長文×3問) |
10分 |
長文読解 | 24問 (8長文×3問) |
10分 |
なお先程、自宅受験型 (玉手箱) と会場受験型 (C-GAB) で出題される問題の範囲に違いがあると言いましたが、会場受験型 (C-GAB) では黄色のハイライトを引いたところしか出ないので、自宅受験型を対策すれば自動的に会場受験型も対策したことになります。
SPIではそれぞれ範囲が食い違っているので、これは玉手箱・C-GABの嬉しいところです。
では、逆に玉手箱・C-GABの厄介な点はというと、上の表を見てもらうと分かりますが、「時間が少ない」 ところです。
問題自体は比較的簡単で、時間をかければ小学生でも解けるような難易度ですが、それを制限時間以内にすばやく解いていくのがなかなか大変です。
今回は、そんな玉手箱 (とC-GAB) の対策方法について、徹底的に解説していきます!
なお23卒の新卒採用は例年よりも早期化しているので、この記事を読んだらすぐに対策を始めましょう!
1冊で完結する問題集2選
玉手箱の対策本はいくつか売られており、どれを買えばいいか迷われるかと思いますが、今回は玉手箱に絞っていて対策が1冊で完結し、なおかつ口コミ評価の高いものを2冊厳選しました。
- これが本当のWebテストだ! (1)
- Webテスト1【玉手箱シリーズ】完全対策
①これが本当のWebテストだ! (1)
出典:Amazon
1つ目は『これが本当のWebテストだ! (1)』です。
SPIノートの会編著の『これが本当の〇〇』シリーズは、売上No.1※ を誇る超定番の対策本で、本書はその玉手箱・C-GAB編です。
※全国主要書店・大学生協、2019年4-12月
本書の構成は、計数・言語・英語それぞれの分野別に対策して解き方・コツ・傾向を理解した後、模擬テストで本番さながらの問題に取り組むというものです。
\傾向・コツを押さえる!!/
出典:Amazon
\練習問題を解いて解き方を覚える!!/
出典:Amazon
\模擬テストを解く!!/
出典:Amazon
特長・口コミ
本書の特長は、
- 問題の網羅性・再現性が高い
- ちょうどいい問題数
- 解説が丁寧で分かりやすい
- 図表が多く使われている
- 解くための 「過程の解説」 が特に丁寧
というような点が挙げられ、総じて初級者から中・上級者まで使えるバランスのとれた対策本となっています。
口コミでも、掲載されている問題やその解説の質に満足している方が多いようです。
とてもよくまとめられていて見やすかったです。
問題を解く裏技はなるほどと思わされる物が多く、全く解けなかった問題が着々と解けるようになっています!
値段以上の価値がありました。
出典:Amazon
玉手箱の対策はこれで十分だと思います!傾向や練習問題の数も多いので、他の本はなくてもいい感じですね。
出典:Amazon
Webテスト用に購入。
問題数も十分、説明もわかりやすくて良かったです。無事webテスト、合格しました。
出典:Amazon
取り組み方
本書は、言語・計数・英語の各科目において、出題される確率の高い分野から順に掲載されているので、時間がない方は目次順に解いていくのがベストです。
もし時間がとれるのであれば、何回も繰り返し解いておきましょう。
特に、文系で数学が苦手という方は、計数問題をスムーズに解けるようになるまで5回でも6回でも繰り返し解いてください!
ちなみに 「問題数が少ない」 という声もありますがが、個人的には 「広く浅く」 やるよりも、まずは 「狭く深く」 やって確実に苦手をなくす方が結果が出ると思っているので、そこまで気にする必要はないと思います。
②Webテスト1【玉手箱シリーズ】完全対策
出典:Amazon
2つ目は『Webテスト1【玉手箱シリーズ】完全対策』です。
著者の 「就活ネットワーク」 は、独自のネットワークで収集した情報をもとに『〇〇完全対策』シリーズを出版しており、本書はその玉手箱編です。
会場受験型のC-GABには対応していませんが、23卒の方はWebテスト (玉手箱) に絞られたものでも十分でしょう。
本書の構成は、計数・言語・英語それぞれの分野別に、まず傾向や攻略法を頭に入れて例題で確認して、その後練習問題を解いてマスターするというものです。
\分野別の攻略法でポイントを即理解!!/
出典:Career Delight
特長・口コミ
本書の特長は、
- 重要な問題に絞られている
- ゆえに短期間での対策に向いている
- 分野別の攻略法が詳しく書いている
- 文字や図が大きくて見やすい
- 解説が丁寧で分かりやすい
というような点が挙げられます。
本番のテストまで時間がなく、重要な問題の攻略法のみを押さえたいという方に最適な対策本です。
口コミからも、その取り組みやすさや速効性に満足している方が多いようです。
分量は少ないですが、あまり時間をかけずに玉手箱の傾向を知りたいという場合には手軽に取り組めてよいでしょう。
項目ごとのまとめと例題のみを読む程度であれば、全部通して1〜2時間くらいで読めます。練習問題を全部解いても半日あれば終わるでしょう。
出典:Amazon
このシリーズのSPIが解説わかりやすかったので、次に玉手箱対策用の本書に進んだが、こっちも解説分かりやすくて、数学がだめな自分でもやり終えられた。
本格的な対策というよりも、短期間に最低限の対策がしたいという自分のニーズにはちょうどよかった。
出典:Amazon
取り組み方
1つ目の口コミでもあったように、本気になれば1日で終わるので、時間がない方も最低1周、できれば2~3周 (特に計数) しておくと、より知識が定着し高得点が狙えます!
もし玉手箱の受検まで2週間以上時間がある方は、最初に紹介した『これが本当のWebテストだ! (1)』にみっちり取り組んだ方がより高得点が狙えます!
無料で練習できるサイト2選
現代では、喜ばしいことにインターネットでもWebテストの対策をすることができます。
先程紹介した対策本をマスターした後、まだ余裕のあって問題数こなしたい方におすすめです。
玉手箱の練習がしっかりできるサイトは、以下の2つです。
- キャリタス
- 一般常識一問一答.com
①キャリタス
出典:キャリタス就活2023
キャリタスという就職支援サイトでは、玉手箱の模擬テスト全2回分を提供しています。
実際に受検した就活生の声を基に問題を制作しているので問題の再現度が高く、また受検結果だけでなく、全国平均点やランキングも見ることができます。
本番前に模擬テストを受けたいという方に最適なサイトです。
なお会員限定のサービスなので、無料会員登録をしてご利用ください!
1回あたり計数15問・言語5問・英語5問 (30分間)
②一般常識一問一答.com
出典:一般常識一問一答.com
一般常識一問一答.comは、就職支援サイトなどではなく、誰でも利用できるWebサイトです。
模擬テストではなく、問題が分野ごとに豊富に掲載されていて対策本に近い形です。
無料サイトということで、解説が大分さらっとしていますが、比較的難しい問題はYouTubeの動画で解説してくれているので、割と十分な対策ができます。
最後に
玉手箱の問題自体は、そこまで難易度は高くありませんが、対策をしないと高学歴の学生でも簡単に落ちてしまいますし、Webテストに落ちると面接などのアピールする場すら与えられません。
しかし対策すればするほど点数が上がる、かなりラッキーな試験なので、納得のいく就活になるよう、気を引き締めて対策に取り組みましょう!