面接は就活生なら誰もが経験しますが、意外と 「どこが見られていて、どうやって対策すればいいか」 というのは、知られていません。
もし、そういった知識を持っていないと、
- そんなこと聞かれるとは思ってなかった
- 落ちた原因が分からない
- 自信があったのに落ちた
なんてことになりかねません。
そこで今回は、
- 面接官はどこを見ているのか
- 定番の質問とその意図
- 質問に対する対策法
ちなみに今回解説している内容は、面接形式 (対面/オンライン) 問わないので、オンラインになったという方も、安心してご覧ください。
なおオンライン面接の流れや注意点などはこちらにまとめているので、ぜひ併せてご参照ください!

Contents
各面接の違い・見ているポイント
企業側は 「これから自社を担っていく人」 を慎重に選ぶために何回も面接をして、ES・GD・Webテストでは分からなかった あなたのスキル (能力) とマインドを見極めようとします。
- スキル→1年間でどれだけ大きな利益を生み出すか
- マインド→どれだけ長く (何年間) 働いてくれるのか
なぜなら
「1年当たりの利益 × 勤務年数」
の値が高い人ほど、その企業にとって採用価値があると言えるからです。
逆に学生側は、自分が 「入社して活躍できる人」 であることを必死にアピールする必要があり、そのために各面接で面接官が見ているポイントを押さえておかなければなりません。
なお、本選考ではスキルとマインド両方とも重視されますが、インターンシップ選考はマインドよりもスキルが重視される傾向があるので、知識として覚えておきましょう。
一次面接
ES・Webテスト・GDなどの 「ふるい落とし」 の選考を突破した人が、この一次面接に進めます。
一次面接は、一般的に若手社員や係長クラスの社員が担当しますが、彼らは学生の
- コミュニケーション能力
- 初対面でも笑顔で話せる
- 面接官の目を見て話している
- 暗記したことをただ一方的に言うのではなく、面接官と相互のやり取りができている
- 論理的思考力
- 「結論→根拠」 の順に話している
「結論から申し上げますと…」
「その根拠は3つございます。1つ目は…」
- 「結論→根拠」 の順に話している
- 社会人になる自覚
- 敬語や正しい言葉遣い
- 相手を敬う態度・振る舞い・身だしなみ
- 基本的なマナー
- 最低限のビジネスマナー (あいさつ・お辞儀など)
→点数にはあまり影響しないので、過剰に気にする必要はありません
- 最低限のビジネスマナー (あいさつ・お辞儀など)
といった 「基礎的な素養」 を見ています。
このように一次面接では、「どれだけ優秀か」 というよりは、「致命的な欠点がないか」 を見る傾向があり、欠点をなるだけ目立たせないようにすることが大切です。
一次面接 (グループ面接)
一次面接では、個人面接の他に、学生2~5名で行うグループ面接 (集団面接) というものがあり、企業側は短い時間でたくさんの学生を面接することができます。
グループと言っても、自分の番での面接官とのやり取りは個人面接と同じですので、見られているポイントは先程の4点と同じですが、それに加えて
- 協調性
- 自分のことばかり考えていない
- 他人にも気を遣える
も重要視しています。
協調性というのは、簡単に言えば 「集団の中で悪目立ちしていないか」 ということで、例えば、自分の番でなくても、他の学生の話には耳を傾けておく必要があります。
すなわちグループ面接の面接官は、発言者だけを見ているわけではないのです。
またグループ面接の特徴は他にも、
- 個人面接と比べて1人にかけられる時間が少ないので面接官からあまり深く詰められない
- 他の学生と比較してしまい、面接中に不安になってしまうことがある
といったことが挙げられます。
二次面接
二次面接 (三次面接) は、一般的に課長や部長クラスの社員が担当しますが、彼らは一次面接のポイントに加えて
- スキル
- 自社で活躍する能力がある
→ガクチカの深掘りなどから、思考やパフォーマンスの優秀さを見極める
→企業によって求められるスキルは大きく異なるので、企業研究が必要
- 自社で活躍する能力がある
- 明確な志望動機&入社意欲
- 「なぜこの業界なのか?」、「その中でもなぜその企業なのか?」 を自分の言葉で説明できる
→マニュアルのような回答は、二次面接以降では通用しません
- 「なぜこの業界なのか?」、「その中でもなぜその企業なのか?」 を自分の言葉で説明できる
- 価値観
- 性格や考え方が、社風に合っている
- 将来やりたいことや目指していることが、自社と一致している
といった、その学生が 「どれだけ優秀か」、「自社とマッチしているのか」 というのを見ています。
一次面接よりも面接時間は長くなり、その分細かいところまで深掘りされます。
実は二次面接というのは、多くの人が通過できずに悩む 「最大の難関」 で、深掘りされるとどうしても言葉に詰まってしまうという就活生も多いようです。
しかし深掘りというのは、自分を知ってもらう最大にして最高のチャンスです。
自分の中で 「なぜそのように考えたか?」、「なぜそのような行動をとったか?」 というように 「なぜ?」 を繰り返し、深掘りされても 「待ってました!!」 と堂々と答えられるようにしておきましょう。
最終面接
内定間近の最終面接は、一般的に役員クラスの方 (企業によっては社長) が担当します。
最終面接では、一次二次で見られていたポイントもそうですが、特に 「熱意」 が重要です。
最終面接まで残っている人はみな優秀なわけですし、企業側も内定を断る学生には内定を出したくありません。
そのため最終的には 「本当にウチの会社に来てくれるのか?」、「本当に第一志望なのか?」 といったことを最も重要視するのです。
ここまで面接官が見ているポイントを解説してきましたが、これはあくまで一般的な話で、業界や企業によって、求める人材像は異なりますし、対策法も異なります。
筆者がイチオシする就活支援サイト 「ワンキャリア」 では、各企業ページの 「選考ステップ」 ・ 「合格の秘訣」 の欄に、その企業の面接官が重視することや対策方法がまとめられていて (約4万社→掲載数No.1)、会員なら無料で閲覧することができます。
学生の利用率もNo.1なので、ぜひこの機会に登録してみてください!
今なら無料登録で500円分のAmazonギフト券!!
定番質問10選と面接官の意図
冒頭に 「面接はESの深掘りである」 と述べましたが、もちろんESでは聞かれなかった質問をされることもあります。
その際、その場で文章をつくって答えるというのは、緊張していることもあってなかなかうまくいかないものです。
そのため、以下のような定番の質問の回答はあらかじめ用意しておく必要があります。
- 学生時代に頑張ったこと
- 自己PR
- 志望動機
- 入社後にやりたいこと
- 将来のビジョン・人物像
- 長所と短所
- 大学での専攻
- 最近気になったニュース
- 他者の選考状況
- 逆質問
ここからは、これらの10の質問と、その質問の裏に隠された面接官の意図について解説していきます。
①学生時代に頑張ったこと
いわゆる 「ガクチカ」 と言われる最も重要な質問です。
面接官は、学生時代のパフォーマンスを聞いて、「仕事でも高いパフォーマンスが発揮できるか」 という再現性を見極めようとしています。
そのために、
- なぜ頑張ろうと思ったのか
- どんな困難があり、それをどう乗り越えたか
- その経験から何を学んだか
といったことを納得するまで深掘りしてきます。
ガクチカはESでもほぼ100%聞かれるので、ESを書くときから面接を意識して書く必要があります。
詳しいことは、③の志望動機の書き方とともに以下の記事で紹介していますが、

要約するとガクチカの、
- 動機
- 設定した目標
- そのための手段
- 遭遇した困難
- 乗り越えるための工夫
- 結果
- 得た学び
を、あらかじめ 「なぜ?」 を突き詰めて考えておけば、面接で深掘りされても回答に困りません。
②自己PR
ガクチカと似ていますが、違う点はガクチカは 「過去の経験」 を伝えるのに対し、自己PRは 「過去の経験」 に加えて 「現在の能力や適性」 を伝えるところです。
面接官は、学生側が
- 「自分は何ができるか」 というのを理解しているか
- アピールしている能力や適性は、自社の求めるものと一致するか
といったことに注目しながら、学生の回答に耳を傾けています。
能力や適性がいくらすごくても、それがその企業の求めるものとはまったく異なるものであれば、「アピール」 にはなりません。
すなわち企業ごとに自己PRは変わる可能性があるので、企業研究を怠らないようにしましょう。
③志望動機
志望動機に関しては分かりやすいと思いますが、面接官は
- 入社の意欲や熱意を聞きたい
がために質問しています。
ガクチカ同様、非常に深掘りされやすい質問で、先程もチラっと述べましたが
- なぜこの業界なのか
- なぜ自社なのか
- 他の企業ではダメなのか
といったことを聞かれます。
こういった踏み込んだ質問は、アドリブで答えるのはまず不可能なので、しっかり業界・企業研究を (他の業界や企業も含めて) 行って面接官を納得させる回答を用意しておきましょう。
なお企業研究はワンキャリアで十分ですが、業界研究は、オールカラーで業界ごとに情報がまとまっている『業界地図』がおすすめです。
出典:Amazon
\業界の傾向や企業間の関係・序列などを徹底解説!!/
出典:Amazon
④入社後にやりたいこと
志望動機は、企業の理念や方針など企業全体のことを理解していれば十分ですが、この質問では部署や事業部など、より細かいところまで理解している必要があります。
そのため面接官は
- 志望度がどれだけ高いのかを確認する
という意図があって質問をしています。
ただ、注意しなければならないのが、1つの部署・事業部に対して過剰なこだわりを持っていると、逆に敬遠されてしまう点です。
そのため、「他のところでも頑張れるけど、いずれはそこで働きたい」 というようなニュアンスで伝えると、熱意も伝わってベストです。
何がしたいか分からないという方は、「その企業がやっている面白そうな事業を見つけて、それを通してどんな社会にしたいか」 を考えてみましょう。
例:中小企業の跡継ぎ問題を、御社独自の 「スピードM&A手法」 で解決することで、ひとつでも多くの日本の高度な技術を後世まで残したい。
⑤将来のビジョン・人物像
面接では、「将来どんなことをやりたいと考えているか」、「どんな人物になっていたいか」 ということもよく問われます。
- 将来のビジョンや理想の人物像が、将来の自社の事業や考え方などとマッチしているか
- 具体的で大きな志を持っているか
を知るためです。
あくまで自社とマッチしているかを見ているので、その企業と全く関連のないビジョンを言うと印象が悪いので、注意してください。
また 「3年くらいで辞めて起業します」 といった発言は、そういう人材を求めるベンチャー企業以外ではNGです。
⑥長所と短所
長所は、自己PRと少し似ていて、「自分の強みは〇〇で、御社で活かせます」 ということを伝えるものです。
逆に短所は、短所そのものよりも、「その弱みをどう克服したか or するか」 ということが大切です。
すなわち面接官は、
- その強みは自社の業務で活かせるものか
- 弱みをどうやって克服するか
ということを見ています。
長所と短所は表裏一体なので、「長所は負けず嫌いなところです。一方、短所として頑固な一面もあり、自分の意見を曲げないことで議論を滞らせてしまうこともあります。その短所を改善するために…」 といったように一貫性のある回答がつくりやすいです。
しかし長所を無理やり短所に置き換えているもの =「長所は〇〇で、短所は〇〇すぎるところ」 は、「自分を客観視できていない」 と判断され印象がよくないので注意が必要です。
例:長所は真面目なところで、短所は真面目すぎて力配分が苦手なところです。
⑦大学での専攻
大学の勉強に対する姿勢は、仕事に対する姿勢と100%でないにしても一致していると考えることができます。
すなわち面接官は
- 勉強=やるべきこと=仕事 をしっかり行えるか
という点を見ています。
ただ、アピールする上では、A評価・B評価といった成績よりも、「何が学びたくて、なぜそれを学ぼうと思って、どう取り組んできたか」 の方が大切です。
⑧最近気になったニュース
聞かれることはあまりありませんが、準備しておかないとなかなか答えるのが難しい質問です。
面接官は、
- 社会に高い関心を持っているか
- 情報収集能力は高いか
- 価値観や考え方
を認識することが意図としてあります。
「最近」 というのは、半年~1年以内と考えてOKです。
気になったニュースをただ紹介するだけでなく、そのニュースに対して 「どういう考え方を持ったのか」 を併せて説明する必要があります。
普段からニュースを見て、「自分はどう思ったのか」 について考える癖をつけておくと、面接のためだけの勉強になりませんし、その能力は社会人で活躍する上で必ず必要となってきます。
⑨他者の選考状況
この質問は、面接を通過していくと聞かれることが多くなる質問ですが、意図が分かっていないと 「正直に答えていいのか?」 とあたふたしてしまいます。
結論から言うと、面接官は他社の選考状況から、
- その学生の、就活の軸や実力が知りたい
と考えているので、ある程度同じあるいは似ている業界・業種であれば、言っても不利になることはありませんし、もし勝ち上がっているのであれば、それだけ実力がある魅力的な人に映ります。
あまりにもバラバラの企業や業界を言うと、一貫性のない学生だと判断されかねませんが、逆に業界・業種が狭すぎてもよほどの強い志望動機がない限り、視野が狭いと判断されてしまいます。
個人的な感覚だと、2、3個に業界を絞れていればOKだと思います。
⑩逆質問
だいたいの面接では、最後に 「何か質問はありますか?」 というように、学生から面接官への質問 「逆質問」 の時間があるので、あらかじめ質問を準備しておく必要があります。
意図としては、以下の3つのことが挙げられます。
- 学生の疑問を取り除く
- 学生と自社のミスマッチを防ぐ
- 入社意欲のレベルを確認する
1つ目のように、単純に学生のために時間を設けている企業もあれば、3つ目のように選考の一環として学生を見ている企業もあります。
ホームページに書いてあるような情報をわざわざ聞くと悪い印象を持たれてしまうのは当然ですが、基本的に企業のことを調べた結果 気になったことを素直に聞けばOKなので、結論、聞きたいことが出てくるくらい企業のことを調べましょう!
どうしても出てこないという方は、
- 〇〇 (面接官) さんは、なぜ御社を選ばれたのか
- 〇〇 (面接官) さんが、一番やりがいを感じた瞬間
- 〇〇 (面接官) さんが、経営理念を実感した瞬間
- 〇〇 (面接官) さんが、仕事で一番大切にしていることは何か
- 御社で活躍している社員の共通点
- 配属先の希望は通るのか
- △△事業に興味があるが、携わるチャンスはあるか
- 内定をもらえると仮定して、入社までに勉強しておくべきことはあるか
- 新入社員の研修にはどういったものがあるか
といったことを聞いてみましょう。
これらの質問は基本的にネットで調べても載っていないので、減点になることはないでしょうし、特に黄色で強調したものは入社意欲をアピールすることにも繋がります。
自己紹介をより印象的に (+α)
面接では最初に 「自己紹介をお願いします」 と言われることが多々あり、多くの人は、
- 名前
- 大学・学部・学年
- よろしくお願いします
を言って終わります。
もちろん 「名前と大学・学部・学年を教えてください」 と言われれば、その回答でOKですが、それらの基本情報は大概ESに記載してありますし、残念ながら面接官の印象には残らないでしょう。
では具体的にどうすればいいかと言うと、名前や所属を言った後に、長所・趣味・モットー・最近嬉しかったことなど、自分がどんな人物なのかを表す一言を加えましょう!
特別ユニークなものである必要はありませんが、個性が出ていたり、笑いが生まれるようなものだと、よりGoodです!
最後に
今回は、
- 面接官はどこを見ているのか
- 定番の質問とその意図
- 質問に対する対策法
について徹底的に解説してきました。
面接では、話す内容はもちろん大切ですが、評価や対策方法について知っておくだけでも、周りと大きく差をつけることができます。
もし今回紹介したこと以上のことが知りたいという方は、『銀のアンカー』という就活漫画を書籍化した『無敵の面接』を読んでみて下さい!
めちゃくちゃおすすめです!
\現役の面接官・人事担当者の調査を基に徹底解説!!/
出典:Amazon