【口コミ・要約】東大生が書いた 議論する力を鍛えるディスカッションノートを徹底解説!【GD攻略】

出典:Amazon

東大生が書いた 議論する力を鍛えるディスカッションノート』は、
シリーズ累計28万部を突破した『東大生が書いた〇〇ノート』シリーズの第3作で、グループディスカッション (GD) の 「進め方」 ・ 「貢献の仕方」 ・ 「振る舞い方」 ・ 「立ち回り方」 について書かれています。

GD攻略に必要なポイントは、以下のように3つありますが、その内、枠組みを理解するための本です。

  • 枠組みの理解
  • 問題を解く知識・スキル
  • 場数を踏む

枠組みを知らないというのは、スポーツで例えるならルール試合の進め方を知らないということになり、それでは試合になりません。

ただ、Webテストや面接と違って、GDは掴みどころがないため、GDについて書かれた本というのはまったくと言っていいほど存在せず、「場数」 で何とかしろみたいな風潮があります。
もちろん、先程のポイントでも挙げたように 「場数」 も大切ですが、「枠組み」 という基本中の基本は、場数を踏む前に知っておいた方がいいはずです。

今回は、そんなGDの枠組みを言語化し細かく解説しているこの『ディスカッションノート』を、実際に読んだ私が、利用者の口コミ (良悪問わず) を交えながら紹介していきます!

なお、GD攻略に必要なポイント2つ目の 「問題を解く知識・スキル」 に関しては『東大生が書いた 問題を解く力を鍛えるケース問題ノート』がオススメです。
そちらが気になる方は、以下の紹介記事も合わせてご参照ください!

【口コミ・要約】東大生が書いた 問題を解く力を鍛えるケース問題ノートを徹底解説!【ケース・GD対策】

いい口コミ・メリット

まずは、この本の素晴らしい点を、私を含めた利用者の口コミからまとめていきます。

  1. 充実した知識・スキル
  2. 優しく丁寧な解説
  3. 知っておくと役に立つコラム

① 充実した知識・スキル

本書の一番の特徴が、GDを攻略するために 「どういうことを知っておくべきか」、「何をすべきか」 ということがびっしり書かれているところです。

そもそもGDについて書かれた本が少ないので、

仕事や大学のゼミなどでも、戦略的にディスカッションするための方法が学べる貴重な一冊
このような方法論を知っている事で、冷静に議論できそう。
出典:Amazon (強調は筆者)

と感じている方も多いように、それだけで価値があるのですが、加えて

サラリーマンとして、書いてあることの半分ぐらいは実践していたかも。曖昧だった残り半分が理解でき、スッキリした。若い子はこういう勉強してから社会に出てくると思うと、恐ろしいし、羨ましいです。
出典:Amazon (一部省略)

というように、紹介されている知識やスキルは選考のGDだけでなく、社会人のディスカッションでも通用するくらい本質的なものとなっています。
そのため、GD慣れしていない人だけでなく

一定GD等に慣れている人からしても自省を促すもののように感じた。
出典:Amazon (強調は筆者)

というようにある程度GD慣れした人にも一読の価値がある内容です。

本の構成としては、大きく2つのパートに分かれており、

  1. 枠組みの知識スキルをインプットする
  2. 実際のGDのやり取りを読んでイメージを掴む

という流れでGDの枠組みを理解していきます。
メインとなる1番の 枠組みの知識・スキルをインプットする では具体的には以下の6つのことが学べます。

  • GDの定義
  • 考え方や全体像
  • 流れ
  • 自身の役割
  • 2つのステージで行うこと
  • メンバー内での貢献度バランス

例えば、4つ目の 「自身の役割 (ポジショニング)」 は、成果物に直接貢献する 「内容面」 と、議論のスムーズな すり合わせに貢献する 「調整面」 に分かれて解説されています。

内容面の提供価値の発揮には、「ナビゲーター」 ・ 「サプライヤー」 ・ 「オーディエンス」 の3つの役割があり、それぞれ提供価値が異なります。

内容面の役割 一言で言うと 提供価値
ナビゲーター 問いを創る人 前提確認
論点設定
サプライヤー 問いを答える 仮説立案
情報提供
オーディエンス 答えをいじる人 内容整理
内容評価

また調整面の提供価値の発揮には、「コーディネーター」 ・ 「カウンセラー」 ・ 「エディター」 の3つの役割があります。

調整面の役割 一言で言うと 提供価値
コーディネーター
(マネージャー)
つなぐ人 進捗管理
合意形成
カウンセラー
(司会)
引き出す人 発言分配
発言促進
エディター
(書記)
まとめる人 議事記録
合意編集

調整面での役割はGD開始直後に決めることが多いですが、内容面での役割は周りのメンバーを見て自分が取るべきポジションを見つけて全うする必要があります。

なお本書にはそれぞれの役割やこなし方、注意点が詳しく書かれているので、ぜひ実際に読んでインプットしてみて下さい!

② 優しく丁寧な解説

そしてそういった知識やスキルが、GDに詳しくない学生にも分かりやすく解説されているところも本書の特長のひとつです。

難しい言葉やロジックは一切使っておらず、逆には多く使ってくれているので、とても頭に入りやすいです。

口コミでも、解説の分かりやすさ優しさが評価されています。

喋り口調で書かれており、内容としてもかなり噛み砕いてわかりやすく書かれている。
出典:Amazon (強調は筆者)

全体的に語り口調で書かれていて、とても読みやすかった。
出典:Amazon

文字だけではなく整理されたフレームワークで効果的に説明されているので、分かりやすい。
かなり具体的なので、就活生でグループディスカッション選考の対策をしたい人は必読だと思う。
出典:Amazon (強調は筆者)

なかなか興味深い本です。真摯に一生懸命書いているのがよくわかります。
就活における東大生の立ち位置が想像できます。
出典:Amazon (強調は筆者)

頭のいい人は難しいことを簡単にして説明すると言いますが、まさにそんな感じです。
複雑で漠然とした掴みどころの無いGDの枠組みも、東大院卒の著者が分かりやすく整理して解説してくれています。

③ 知っておくと役に立つコラム

本書では2つのパートの他に、知っておくと本番で役に立つ +α の知識も掲載されています。

章と章の間に、コラムや実話に基づいた小話があり、最終章には、GDで遭遇すると厄介な 「モンスター が紹介されています。

コラムや実践的なケーススタディなどもあり、楽しみながら読み進められる。
出典:Amazon (強調は筆者)

個人的には、最後に何パターンか出てきたモンスターの描写が新しくて面白いと思った。
出典:Amazon (強調は筆者)

コラムでは、例えば 「発言回数を増やすには?」 という就活生の悩みに対する対応策を教えてくれます。

また 「モンスター」 の紹介では、GDのスムーズな進行を破壊する人の特徴と、出会ってしまったときの対応策が書かれています。
モンスターの例を挙げると、知っている方もいるかもしれませんが 「クラッシャー」 というのがいます。
自己中心的非社会的な行動でGDの混乱を招くやっかいな奴です

クラッシャーには、独断で勝手に議論を進める 「暴君タイプ」 と、すでに合意している周囲の説得にも関わらず自分の意見を頑なに曲げない 「頑固親父タイプ」 の2タイプ存在しますが、対策法としては、

  • 「議論を率先して進めていただいて大変ありがたいのですが…」、
  • 「おっしゃっていることは、ごもっともなのですが…」

というように、最初に相手の貢献に対して感謝したり発言内容を認めてから、柔らかく、しかし率直に注意するというのが有効です。

 

ここまでいい口コミを拾って、本書の特長を紹介してきましたが、いかがでしたか?
GDが不安な方には、特に重宝する本だと思いますので、ぜひチェックしてみてください!

悪い口コミ・デメリット

ここからは悪い口コミを拾ってデメリットを紹介していきます。
大変素晴らしい本ですが、当然不満に思っている方も何人かいるようです。

  1. GDの猛者には物足りない?
  2. 1冊だけでは上手くならない?
  3. 解説が回りくどい?

① GDの猛者には物足りない?

あえて就活のGDに限定しておらず、社会人も読者の対象としているため、そういった議論になれた方にとっては、内容がありきたりであるという意見も見受けられました。

発言数が大事とか、司会の発言促進とか、誰でも言えることばかりで、わざわざ東大生が書く必要がない。
出典:Amazon

確かに随所にGDのポイントとなる部分が書いてありますが、どこで聞いたことあるような内容ばかりでした。
出典:Amazon

本書は、GDの枠組みという、世の中に出回っているものの漠然としていてGD慣れしてない方には分からないことについて書かれているため、経験豊富な方には少々不満なのかもしれません。

② 1冊だけでは上手くならない?

GDについてきちんと内容を分析しているとは思います。
ただ、本書を読んで議論する力を鍛えることができるかどうかは、微妙でしょう。
出典:Amazon

理論は理解できます。しかし、これを読んだからうまく議論できるわけではありません。
出典:Amazon

これに関しては、上手くはなるけど、その上がり幅には限界があるという言い方が正しいと、個人的には思います。

なぜならGDのルールや進め方を知らない人にとっては、その基礎が分かっただけでも、その人のGDでのパフォーマンスは劇的に変化するはずです。
ただ、最初に述べた通り、GDが上手くなるには以下の3つのポイントがあり、本書は最初の枠組みのみをカバーしているので、スキルの上がり幅には当然限界があるでしょう。

  • 枠組みの理解
  • 問題を解く知識・スキル
  • 場数を踏む

すなわち、本書で 「枠組み」 について理解したら、GDが上手くなるスタート地点に立ったことを表しており、それから『ケース問題ノート』で問題を解く知識スキルを身につけ、同時並行でGoodfindという就活支援サイトの無料GD練習会インターンシップなどで場数を踏めばいいというわけです!

Goodfindについては、以下で詳しく紹介しているので気になる方はご参照ください。

【23卒・コロナ禍】本当におすすめできる就活支援サイトを厳選!報酬優先のメディアに騙されるな!

③ 解説が回りくどい?

文章作法がくどくて読み進むのが苦痛に感じて頭のほうだけで中止しました。
出典:Amazon

中にはこんな口コミもありましたが、これは丁寧な解説の裏返しでしょうか
確かにある程度、知識のある方ならくどい表現に感じるのかもしれませんが、私はまったくそのようには感じませんでしたし、読みやすいという意見が大多数なので、そこまで気にする必要はないと思います。

しかも筆者は、回りくどいところには 「ここは飛ばしても構いません」 と先に知らせているので、筆者も理解した上であえて丁寧に表現しているようです。

まとめ

今回は『東大生が書いた 議論する力を鍛えるディスカッションノート』を口コミを交えながら紹介しました。

本書は、GD初心者向けの内容で、GDの右も左も分からないという方は絶対に読んだ方がいい良書です!
先程も言ったように、「枠組み」 を知らないと、スタート地点にすら立っていないことになります。

ぜひ本書を読んで、GD選考を通過するレベルになるための第一歩を踏み出して下さい!